国家電力監督管理委員会(電監会)によると、中国の電力不足が6,963万キロワットに達し、13省の電力網で電力使用がそれぞれ制限されていることが分かった。昨年冬以降の石炭生産の不足などを背景に、電力負荷が拡大。南方電力網の5省・自治区では、石炭不足により1,030万キロワットの発電が停止状態という。
昨年の電力使用量は、前年比14.4%増の3億2,458万キロワット時で、通年の発電量は同じく14.4%増の3億2,559万キロワット時。需要と供給がバランスのとれた状態をキープしていたほか、新規の電源を約1億キロワット増やしたこともあり、状況は緩和したかにみえた。
ところが、今年に入り、発電用石炭の供給不足などを背景に、特に華中電力網の電力供給が次第に緊迫。湖北省、四川省、重慶市では電力使用の制限または一部ストップがやむなくされているという。
■主因は石炭不足
電力不足の最大の原因は、燃料となる石炭の不足にある。
石炭運輸販売協会の関係者によると、以前、山西省は、基本的に発電用石炭の需要量を調達できていたが、現在、石炭の安全生産への改善期にあることから、石炭生産量は大幅に減少。同省内の発電でさえも困難な状態という。
このほか、悪天候もその要因の1つだ。華中、華東地区では広範囲に渡る積雪が影響し、各地の電力使用量が激増した。
国家電力調度中心の統計によると、1月10日時点での発電用石炭のストックは2,000万トンで、1月20日時点では1,773万トンに減った。10日間で約230万トンのストックを消費した計算になる。10日と20日の発電用石炭の消費量は、それぞれ207万トンと210万トン。国家電力網の関係者によると、全国的に安定した電力を供給するには、1月末まで1,400万トンの石炭ストックを残しておく必要があるという。
■動き出した発改委
石炭のストック量が激減し電力不足が深刻化するなか、国家電力網は国家発展・改革委員会(発改委)に報告、早急に解決策を打ち出すよう要請したもようだ。対応策としては、電力使用量制限のほか、ピーク時の使用をコントロールするなどの方法が考えられるという。
国家電力網は現在すでに、発電用石炭の輸送手配、重要な発電所の運行保証、鉄道に対する発電用石炭以外の輸送停止などの方法を指示したとしている。
今年に入ってからの電力不足の深刻さは昨年夏を大幅に上回っているだけに、政府の対応策がどこまで奏功するかに注目が集まる。